脱炭素社会の実現
事業におけるGHG排出量削減に向けた取り組み
電気自動車(EV)の導入
GHG(Scope1)の削減施策として、EVの導入を進めています。栃木県にある芳賀営業所では地域ビジネスパートナーの協力のもと、車両部品等の配送用のEVトラックを導入しました。また、連結子会社のタイ日新では、2023年6月よりグループ初のEVトレーラーを導入しています。
EVはGHGや公害物質を排出しないだけでなく、モーター走行による低騒音・低振動を実現し、騒音問題の解決やドライバーへの負担軽減にも高い効果があります。
モーダルシフトの推進
長距離のトラック輸送に代わって、環境負荷の低い鉄道輸送・海上輸送を活用することで、GHG排出量の抑制を図っています。
鉄道輸送
鉄道輸送はトラック輸送と比べ、トンキロあたりのCO2排出量が1/10程度とGHG排出量の削減に対して非常に効果が高く、また、交通渋滞の解消、輸送効率の向上による環境負荷の低減にも効果を発揮します。
国内コンテナ鉄道輸送サービス
当社では、鉄道による基幹輸送と発着駅からのトラックによる集荷・配送を組み合わせた複合一貫輸送サービスを提供しており、環境負荷低減に加えトラックドライバー不足対策としてお客様に提案しております。
インドネシア鉄道輸送サービス
連結子会社の日新ジャヤインドネシアではジャカルタ-スラバヤ間の鉄道輸送サービスを提供しています。同区間で回送されている海上コンテナを利用した鉄道・トラックを組み合わせた輸送であり、全工程をトラック輸送した場合と比べてGHG排出量削減はもちろんのこと、リードタイムの安定化や、ダメージ発生率低下にも効果を発揮します。
ベトナム南北鉄道輸送サービス
グループ会社のエヌ・アール・グリーンラインズ・ロジスティクスでは、ハノイーホーチミン間約1,700㎞をダナン経由で結ぶ南北間鉄道輸送サービスを提供しています。自社開発の車両専用貨車(カーワゴン)とコンテナを利用したブロックトレインによる環境配慮型の物流サービスであり、トラック輸送に比べて約60%のCO₂排出量削減が可能です。
国内海上輸送
RO-RO船輸送
RO-RO船とは、輸送貨物を積んだトラックやトレーラーが自走して乗り込んで貨物ごと輸送する船舶です。トラック輸送と海上輸送を組み合わせる事により、同一区間をトラックのみで輸送した場合と比べてGHG排出量の大幅な削減が可能です。また、定時運航、道路事情の影響がない円滑な輸送、ドライバー不足の解消等、海上輸送には様々なメリットがあります。当社では、RO-RO船の定期航路サービスを提供しています。
内航船輸送
国内の港と港を結んで一度に大量の貨物を長距離輸送する内航船海運は、地球環境にやさしい輸送手段として注目されています。また、震災時など、陸路を断たれた物資の緊急輸送でも活躍しました。当社は内航船の不定期航路サービスを提供しています。
コンテナ・ラウンドユース
輸入拠点などでコンテナ・デバンニング後、空コンテナを港のコンテナデポに返却せず、コンテナ内を清掃後に近くの輸出荷主まで運び、輸出用コンテナとして再利用するのがコンテナ・ラウンドユースです。輸出入双方でコンテナが空で輸送される距離が大幅に短縮される事でGHG排出量の削減に繋がります。併せて内陸のコンテナデポも利用することで、近年深刻な不足が問題となっているトラックドライバーやコンテナなどのリソースをより効率的に活用でき、さらに港湾での渋滞解消にも間接的に貢献できることから、このスキームを適用できる荷主への利用促進を図っています。
環境負荷低減型施設
脱フロンの推進
近年需要が高まっている冷蔵・冷凍倉庫の冷媒に使用される特定/代替フロンガスは、漏洩時のオゾン層への影響や地球温暖化係数が極めて高い事から、当社施設においては順次自然冷媒への切り替えを進め、GHG排出量の低減を図っています。
- 導入拠点
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摩耶冷蔵倉庫、平和島冷蔵物流センター
トラック予約システム
当社倉庫拠点において物流総合効率化法認定のクラウド型トラック予約システムを導入しています。トラックが集荷・配送の時間を倉庫に事前予約することで、倉庫側では効率的な貨物の準備、トラック側では倉庫での荷待ち時間が大幅に削減され、両者効率的な作業を実現しており、GHG排出量の削減はもとより、トラックドライバー不足の対策としても効果を発揮しています。
- 導入拠点
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摩耶西冷蔵倉庫、平和島冷蔵物流センター
LED照明の導入
倉庫施設や事務所の照明器具のLED化を推進し、消費電力とそれに伴うGHG排出量(Scope2)の削減に取り組んでいます。2023年3月末時点でLED導入拠点率は約50%であり、今後も導入拠点を拡大していきます。
再生可能エネルギーへの転換
当社のGHG排出量のうち、電気の使用によるものが大半を占めており、再エネ電力への転換はGHG排出量削減に大きな効果があります。
太陽光パネルの設置
当社施設の屋上に太陽光パネルを設置し、再エネ電力の生成を行っています。2023年9月に営業を開始した神奈川埠頭では、当社初の自家消費型の太陽光発電パネルを設置し、当社GHG排出量(Scope2)の削減、再エネ電力使用率の向上に寄与しています。
会社名 | 拠点名 | 所在地 | 導入時期 | 年間発電電力量予想 ※1 (kwh) |
年間削減CO2排出量予想※1 (トン) |
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(株)日新 | 堺ロジスティクスセンター※2 | 大阪府 堺市 |
2013/3 | 1,300,000 | 400 |
(株)日新 | 神奈川埠頭倉庫※3 | 神奈川県 横浜市 |
2023/9 | 40,000 | 20 |
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数値は過去実績および設備能力に基づく予想値
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FIT制度を活用した売電
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グリーン電力証書化し、当社大井倉庫(東京都大田区)で環境価値を利用
再エネ電力契約への切り替え
倉庫・ターミナル・事務所等において電力契約を再エネ電力に切り替えており、当社のGHG排出量(Scope2)削減に取り組んでいます。
会社名 | 拠点名 | 所在地 | 導入時期 | 年間使用電力量予想 ※ (kwh) |
年間削減CO2排出量予想※ (トン) |
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(株)日新 | 関西地区8拠点 (堺ロジスティクスセンター、南港 L-2 ターミナル、汐見埠頭営業所、摩耶冷蔵倉庫、摩耶西冷蔵倉庫、摩耶埠頭倉庫、PIL-11 営業所、PIL-13 営業所) |
大阪府・ 兵庫県 |
2022/10 | 6,000,000 | 2,000 |
(株)日新 | 東京本社 | 東京都 千代田区 |
2022/11 | 600,000 | 300 |
(株)日新 | 平和島冷蔵物流センター | 東京都 大田区 |
2023/1 | 2,000,000 | 1,000 |
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数値は過去の省エネ法報告数値に基づく予想値
風力発電事業への協賛
当社は、再生可能エネルギーの利用促進や地球温暖化対策の一環として横浜市が進めている風力発電(ハマウィング)に協賛しています。ハマウィングで発電された電力は横浜市内の事業者へ供給され、自然由来のクリーンなエネルギーとして、GHG排出量の削減に寄与しています。
省エネ活動の推進
事業者クラス分け評価制度(省エネ法)
当社は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」における「特定事業者」に該当し、各拠点において毎月使用エネルギーを計測し、その結果を経済産業省に毎年定期報告しています。また、エネルギー使用の効率化の為、「5年間平均原単位を年1%以上低減」を目標とし、達成企業に与えられるSクラス評価を8年連続(2021年度排出実績)で獲得しています。
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 5年度間平均 原単位変化 |
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エネルギー使用量 原油換算(KL) |
7,557 | 7,232 | 7,005 | 7,372 | 7,236 | |
エネルギー使用に係る原単位 | 3,079 | 2,844 | 2,786 | 2,758 | 2,709 | |
対前年度比(%) | ― | 92.4% | 98.0% | 99.0% | 98.2% | 96.9% |
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省エネ報告値(単体)
地球温暖化対策(横浜市生活環境の保全などに関する条例に基づく取り組み
横浜市生活環境の保全等に関する条例施行規則第89条第6項第1号及び第2号に基づき、当社における取組みを公表しております。
まずはお気軽にお問い合わせください。担当営業より詳しくご説明させていただきます。