久本 翔太郎

2006年に入社以来、海上輸出部門で約9年、自動車関連顧客をメインとする部門に4年在籍し、2019年よりメキシコ日新シラオ支店に勤務しております。メキシコ日新はバヒオ（中央高原）エリアに日系自動車関連メーカーが盛んに進出し始めた2011年に事務所を開設。2013年からセラヤ支店を設立し、現在は4支店で運営しております。シラオ支店では自動車産業の顧客を中心に現在10,000M2超の倉庫運営、アジア・欧州発着の国際海上・航空輸送、米墨加間のトラック輸送、大型設備の輸送・設置作業等、ロジスティクスに関わる全ての顧客からの要望に応えております。日新グループの中で歴史の浅い現地法人なので、マネージャー職としてローカルスタッフの管理・育成は勿論、彼らが働きやすい職場環境・ルール作りも大事な職務の一つです。

超緊急案件を滞りなく手配してお客様に感謝されることなどもありますが、一番となるとやはり新規で顧客を獲得し、倉庫・人員を拡張できたことですね。規模を大きくするということはそれだけリスクも伴うことなので、なかなか踏み出すのは難しいですが、踏み出したからにはガムシャラにやらないといけないので、今も更なる拡大に向け頑張っています。しかも、それは既存顧客からの紹介で繋がった案件でしたので、日々の自分の営業が間違っていなかったことが実感できましたし、これからも続けていこうと思える案件でした。

当たり前の事ですが、言葉・文化・慣習その他全てが異なる中で育ってきた人と働くことになるので、むしろ同じところを探すほうが難しいかなと思います。日本にいれば「空気で察しろ」のようなこともあると思いますが、空気どころか言葉で説明しても上手く伝わらなかったり、「常識的に考えれば分かること」だと私が思っていても、そもそもその常識は日本人の常識であって、彼らからすれば私たちが非常識に写ったりするという現実を理解しなければなりません。メールや電話で指示をしたとしても、必ずFace to Faceで話もして相手が理解しているか確認をする、作業の進捗状況を常に確認するように注意しております。

駐在員を目指すのであれば、一番大事なことは自分で考え、決断し、行動を起こせる力を身に付けることが大事だと思います。駐在員は費用がとても掛かるので、どの国も数名しかおらず、また日本にいる時よりも上職に着く事になるので、相談できる相手も限られれば、むしろスタッフから自分が相談を受けることになったり、決断を下したりしなければならない状況がでてきます。そういった時のために、「なんでこうなんだろう」や「こうやったらどうなるか」など、常に疑問を持ったり未来を想像したり考えて行動する習慣が身に付いてくると、何事にも対応できる人材になると思います。それだけ考えていても、その予想の上を軽く行く事象がいくらでも起きるので退屈はしませんよ。あとはやはり言語でしょうか。残念ながらメキシコは日本よりも英語教育が遅れており、私生活ではスペイン語しか通じません。それも駐在の醍醐味ということで、残りの駐在生活で英語並みに喋れるよう努力します。

駐在員といえばゴルフ！というイメージをお持ちでしょうが、その通りです。というのも、メキシコは治安が悪く、強盗などの犯罪に遭遇するリスクも高いので、極力単独行動を控えるようにしています。ゴルフ場はセキュリティがしっかりしているので、安心して（これが一番大事）遊べる数少ない娯楽です。上手ではないですが・・・。また、スタッフの結婚式や誕生日会に参加する際は必ずダンスタイムがありますので、ゴルフと合わせて練習中です。あとはなかなか日本から行くのが大変なカリブ海の島々や南米への旅行も計画中です。

小さいながら（30-40名）も支店を運営するということは一国一城の主のようなものなので、やはりこの拠点を軸にメキシコ日新全体を拡大していきたいと思います。日本にはたくさんの企業がありますが、歴史も長く、なかなか新規参入というのは難しいのが実情です。一方、この国では大手・中小含めて進出して間もない企業も多く、日本ではなかなか関わることができないような企業と新規取引を始められることがあるため営業のやりがいがあります。ですので、当地で新規顧客を増やし、メキシコ発信で他国での仕事へ繋げられるよう目指していきたいです。